「チャーミング・スネークス」 |
いろいろと好みはあるものの、このアルバムは一つの理想的な音楽。に思える。
ソフト・マシーン、ポリスなどを経てアンディ・サマーズが1990年に発表した。
アンディ・サマーズはたいへん変わった方だそうである。
だいたいミュージシャンには変わった方が多いのであるが、アンディ・サマーズの場合はそのずれ具合が普通の人とは違うようである。
ポリスが来日した際、数多くのインタビューが実施された。ポリスのメンバーはインタビューには誠意を持って答えたそうである。ただ、どうしてもインタビュアーの関心は人気のスティングに行く。
質問をして3人のメンバーが答えても、次の質問はスティングに対してである。アンディ・サマーズも熱心に話すのだそうだが、インタビュアーの方はスティングの話を聞きたいので適当に流してしまう。
そのうちアンディ・サマーズが切れてしまい
「俺の話を聞けー」
と机を叩いて絶叫した。
これにはインタビュアーはたまげた。スティングとスチュアート・コープランドもあきれてしまい、
「わかった、わかったアンディ。あんたが話せば。」
と話を譲った。
こうなると普通は話なんかできそうもないが、アンディ・サマーズは
「よーし、話すぞ。よく聞け。」
と言って滔滔と話し始めたそうである。
こういうギタリストと組んでツアーをすると、それはきっと楽しいものになるに違いない。
多彩な楽曲。親しみやすいメロディー。ドラマチックな展開。スリリングなソロ。シャープなリズム。
よく計算され、かつ大胆な仕上がり。
アンディサマーズの意思を感じる一枚である。
(2006年1月14日)