裏磐梯・日光湯川遠征記 2001年6月9日〜12日


2001年6月9日(土)晴れたり曇ったり
「これからは雄国沼か!?」


今日から4日間、裏磐梯と日光湯川に遠征だ!裏磐梯は大好きです。去年は4回行ったかな?今年は2月のワカサギ釣りに続く第二弾。

すっかり寝坊してしまって、8時出発。まずは配偶者のリクエストに答えて雄国沼へ撮影に行きます。雄国沼は初めてですが、喜多方市側からは車で行けると聞いていたので、会津若松インターチェンジを降ります。山道をしばらく走ってやっと着きました。
裏磐梯では来年、大規模なトレッキング大会があるとかで、雄国沼も木道などの整備が進んでいました。
しかしいいところですね。湿原としては尾瀬なんかよりコンパクトな分、逆にパノラマ風できれいに見えます。
レンゲツツジが見事でした。これからニッコウキスゲが咲くのだそうです。

さて、だいぶ遅くなってので、裏磐梯での釣りをやめ、喜多方市を流れる熱塩川の支流、野辺沢川に釣りに行くことにしました。
熱塩川でも野辺沢川でも今までろくな目に会っていません。増水だったりいきなり暑かったり。
今回はどうかな?
クマの剥製が置いてある農家で釣り券購入。以前聞いたところ、このクマはここのご主人が獲ったものだそうです。おととしは「クマ出没注意」の看板があちこちに出ていました。
少し下に戻って、堰堤の上からスタート。すぐに落ち込みで反応があります。何回か流してみると岩魚が釣れました。腹が減ってたんだね。
フライは適当に結んだ茶色のパラダンでした。
しかしその後は1匹追加しただけで終わり。魚影が薄いかな?今度はもっと下流でやってみます。

釣りを終えて裏磐梯のペンション風来坊へ。今日からここに2泊です。


2001年6月10日(日)曇り時々晴れ、いきなり雷雨
「飽きるほど釣れたけど、最後は逆転?」

朝早く起きましたが、釣りに行く根性はなく、配偶者の撮影のために中瀬沼に行きました。
展望台に上るといい景色です。配偶者は磐梯山が曇って見えないと嘆いています。


今日はペンション風来坊のご主人、鈴木一美さんが一緒に釣りに行ってくれます。
一美さんはフライフィッシングだけではなく、ワカサギ釣りでも達人です。テレビや雑誌にも登場しているほどです。楽しみ!
一美さんは奥様が風邪をひいたので、朝食の後片付けをしてから追いかけますから、とのことです。
そこで大倉川で釣りながら待つことにしました。

大倉川は秋元湖に流れ込む川で、堰堤が多いのですが、広々してフライフィッシング向きの川です。一美さんは福島県はフライフィッシャーが少ないと言います。確かに川でFFマンに会うことはあまりありません。餌釣りの人が多いですね。
しかし今日は日曜日の大倉川。15人位はFFマンがいるようです(それでも少ないか)。9時過ぎから始めたのでどうかな?と思いましたが、けっこう釣れてるとのことです。1〜2匹釣れたましたが今ひとつ。ところが、人が多いから半沈みのフライがいいだろうと考え、イワイ・イワナを選択したところ、これが当たり。ボディのシルクフロスがふやけるまでかかりました。

きました! きました! きました! きました!
釣れた! 釣れた! 釣れました!

ここというポイントでは必ず出ます。途中からカゲロウのハッチが少しあったのですが、それがまた喰いをよくしたようです。
どのくらい釣ったでしょう?
少し飽きたところに一美さん登場。お昼を回っていたので、まず和美さんがよく行くそば屋で昼食。

その後、大きなヤマメが釣れるというG川に釣れていってもらいました。
ここは漁協の放流もなく、あまり知られていないそうですが、ペンション風来坊で里見栄正さんがFFスクールを行った後に、一美さんと見つけたところなのだそうです。
が、到着したポイントには先行者。釣り終えて帰るところのようです。しかも雨が降り始めました。
「うーん」一美さんがうなります。しかし川を見るとライズがあります。
とにかく釣り開始。
しかし釣れません。ライズは散発で、しばらくすると止まってしまいました。雨もだんだん激しくなります。
だめかなあ、と思っていたところにいきなり「ちゅどーん」と大きな雷。一美さんがすばやく橋の下に逃げます。

「近かったですね」と一美さん。
「そうですねえ」「橋の下って安全なんでしょうか?」「どうでしょ?」「車に戻った方がいいですかね?」「そうですね」「ロッドだいじょうぶでしょうか」「置いてきましょう」

ロッドを河原において車へ行きます。その途中でも「ちゅどーん」思わずダッシュ。
雨はそのまま降り続きます。
「今日は終わりかなあ」と思っていると、一美さんが「雨がやんできました。やりましょう」。
さすが達人。気を取り直して再びキャスト。しかし、雨のせいかライズも完全に止まりました。

ところが一美さんのロッドがしなります。やったあ!釣れたのは見事なヤマメ。25センチくらいですが、すごい体高です。さすがだなあ。
一美さんは仕事があるので一足先にペンションへ帰ります。
もう1つポイントを教えてもらいましたが、結局G川で釣れたのは大きなオイカワのみでした。

そこで去年、爆釣したK川へ。ここも放流はありませんが、釣れると型がそろいます。しかし岩魚を1つ釣ったら、水がにごり始めました。変な匂いもします。
後で一美さんに聞いたところでは、雨が降ったので、堰堤を少し開けたのだろうとのことでした。
ちなみにK川の岩魚は黒いです。

ここも見切って、再び大倉川へ。
ポイントを探っていくと、流れと流れの間の鏡になっている所に入っているようです。うまくポイントを選ぶと、1個所から2匹釣れました。堰堤下ではライズもあり、これもひとつ取れました。
フライは16番のパラダンでした。
小さな岩魚ばかりでしたが、たくさん釣れてなかなかによい1日です。



金色の岩魚でした。

2001年6月11日(月)朝のうち雨、のち晴れ
「お久しぶり、Mr.ブルック」



風来坊は裏磐梯の曽原湖のそばにあるペンションです。ときどきフライフィッシャー誌のイベントコーナーにも掲載があるのでご存知の方も多いはず。
しかしお客さんは釣人ばかりでなく、一般の人がほとんどです。
ご主人の一美さんは大倉川をもう少しFFの人に知ってもらい、せめて漁獲制限を設けたいと言っています。大きな魚はゴールデンウィークくらいで抜かれてしまうのだそうです。
確かに。いまどき取り放題はないよなあ。堰堤の1つでもキャッチ&リリース区間にしたいですね、と言いつつ、あまり人に知られたくはないな、と考えるせこい私でした。

朝食後、ペンション風来坊を出発。
まず、昨日のG川へリベンジに。しかし見事に返り討ち。
それではとK川上流に行きますが、先行者あり。月曜日からなにやってんだ!と自分のことを棚に上げて激怒。
あきらめて次の目的地、湯川へ向かいます。

湯川に着いたのは4時過ぎ。あわてて赤沼茶屋で釣り券を購入してから、今夜の宿であるアストリアホテルにチェックイン。
ひきつづきあわてて釣りのしたくをして湯川へ。
どこにいるかいな、と川面を見ながら歩きます。ここはどうかな、というところでフライを流しますが出ません。
それにしても湯川の下流はほんとに魚がいるのかと疑うほどの浅瀬が続きますね。
しばらく行くとバシャ。ライズです。
見ているといろんな虫のハッチが始まったようで、ライズが続きます。
前に来た時もそうだったのですが、このブルックトラウト(カワマス)は平気で人の足元でライズしたりしますね。湯川という場所の特殊性がそうさせるのか、もともと脳が壊れているのかわかりませんが、無用心なヤツです。
そういえば「若草物語」に出てくるブルックさんもちょっとお人好しでしたね。

しかし憎らしいことにフライには来ません。
カディスのパターンを流して、他に気を取られた瞬間にライズ音。すかさずあわせるとヒット。うーんよく引きますね。釣れたのはきれいなブルックトラウト。湯川は「河原」がないので写真を取るのに苦労します。

ハッチはますます盛んになりますが、フライの選択がまずいのでしょうか。その後は釣れませんでした。

大きなカゲロウ(モンカゲというんですか?)にブルックがアタックします。しかしけっこう逃げられたりして、彼らもたいへんです。
また明日ね、と言い残して本日の釣りを終了しました。






2001年6月12日(火)晴れのち曇り
「逃げるな!」


今日は休暇の最終日。

朝6時から湯川で活動開始。もちろん昨日のポイントへ。
しばらく待つとライズが始まりました。何を食べているのかわかりませんが、飛んでいるのは蛾かカディスです。
魚が川底に見えます。そこへテントウイングのカディスを投げます。
あっさりヒット。うわーい、喜んで寄せますが、足場が高いのでうまく取り込めません。それにしても強い引きです。なーんて思ってたらばれてしまいました。

その後はヒットしません。何を投げてもダメ。ところが私がそうして騒いでいるすぐ足元の深みに1匹泳いでいます。警戒心ないのかなあ。
ドライではダメそうなので、ニンフを結んでキャスト。なかなかうまく沈みません。少し上流に回り、ラインを操作してやっといい深さに行きました。
魚が浮いてフライをくわえた。あわせると手ごたえあり。よし、と寄せようとしたら魚が身体を一振りし、フライは外れてしまいました。
見ていると魚は何事もなかったかのように元の位置に戻っています。
ぐったり。

朝食後も釣ろうと思ったのですが、すっかり疲れて足にきています。
これで今回の釣行は終了しました。

帰りは前から気になっていた養殖研究所を見学して帰りました。
受付の両側にブルックとニジマスの水槽があるという、アブラビレファンにはたまらないところでした。

なかなか歴史のあるところです。 かわいいヒメマス。 イトウ。釣りたい!
無斑ニジマスだそうです。 でかいチョウザメ。