裏磐梯遠征記(2001年7月19日〜21日)

2001年7月19日(金)晴れかなくもりかな雷雨かな
「ジンクス!」

東北自動車道を裏磐梯高原に向かって走ります。今日から3日間、裏磐梯で釣りです。
今回の遠征にはいくつか目標がありますが、そのひとつが40センチオーバーの謎の岩魚です。本当にいるのでしょうか?ペンション風来坊のオーナーは数も確認されています。
本当なのでしょう。しかし私が持っていくロッドは#2/3と#3です。相手は40センチ。
「だいじょうぶかなあ」
東北自動車道は断続的に雨が降っています。釣りになるのでしょうか?
「だいじょうぶかなあ」
それにしても今日はやけに事故車や故障車が目立ちます。
「だいじょうぶかなあ」
スバルインプレッサスポーツワゴンはひたすら疾走します。

9時半にペンション風来坊に到着すると、なんと裏磐梯は晴れ!オーナーの一美さんが車に釣り道具を積み込んでいるところです。
今日は「今シーズンはヤマメを1匹しか釣っていない」という私のために、山形県の小樽川に連れて行ってもらいます。小樽川がだめなら置賜白川に転戦しようという計画です。
「雨の心配はないですよー」と一美さん。しかし我々の目指す山形方面には文字どうり暗雲がたちこめています。
一美さんとは過去2回釣りに行っていますが、いずれも豪雨、雷雨に見舞われ、しかも私は小さなヤマメ1匹だけという、どうにも困った結果しか残していません。

小樽川についてみると増水。にごりも入っていますが、ドライフライで勝負にならないというほどではありません。しかし二人にあたりなし。
「この辺にいるはずですがー。来ませんねえ」と一美さん。
ここは早々に切り上げました。川から上がる途中には一美さんの嫌いなへび!一美さんは1メートル位跳びました。ここはへびが多いのだそうです。
少し早いですがお昼ご飯にしました。そばをすすっていると雨が降り始めました!けっこうな降りです。
「どうします?置賜白川行ってみます?」
「はい。釣れなくてもいいから、どんなところか見たいです。」
ということで置賜白川に出発。
しかし雨は強くなり、置賜白川は濁流と化しています。ここなら濁らないはずとダム下まで行きましたが、今度は雷!しばらく待ちましたが天候は回復しません。

裏磐梯に帰ることしに、途中の川で釣ろうということになりましたが、なんと!雨は福島県側にも広がっていたようです。
福島に入った時には雨はやんでいましたが、押切川、田付川は濁り、大塩川にいたっては、身の危険を感じるほどの増水ぶりです。
最後に一美さんが案内してくれたのはG川。ここでだめなら、と一美さんはいいます。
濁ってはいませんが、水温は22度!それでも一美さんは小さなヤマメを釣ります。が、私にあたりはありません。
結局、この日はそれで終わり。

一美さん、お疲れさまでした。

ここでだめなら・・・

2001年7月20日(金)晴れ
「ちょっとクマは怖いけど」

ペンション風来坊を5時に出て、桧原湖に流れ込むD川に行きます。今日は源流ちっくなところに行く予定なので、その前に軽ーく釣ってみようか、というのりです。
曽原湖を通ると人が多いのにびっくり。何かと思ったらバス釣り大会があるようです。今日は時間があったらここでバスも、と思っていたのですが無理のようです。
D川についてみると、軽ーく増水しています。少しやってみましたが、釣れそうにもありません。そこで急いで大倉川に移動。
大倉川はほんの少し濁りが入っているようですが、普段と変わりありません。
ほっとして釣り始めますが、だめです。フライに反応はしますが、フライをくわえません。堰堤下でやっと2匹釣りました。餌の人もいましたが、ダメのようでした。
朝食の時間なのでペンションに戻ります。

バサーのあこがれ、桧原湖の朝 レークラインから望む磐梯山
小さい 丸まるな!

朝食後は小野川この方にあるK川行きます。ここには天然の岩魚がいるそうです。もちろん天然のクマもいるそうです。
細い林道を進むと川に出ます。きれいな水です。写真を取るために入渓点に残る配偶者に「(クマよけに)笛をふけよ」というと笛は持ってこなかったとのこと。
しょうがないので自分の笛を渡します。カモノハシ無防備。
釣り始めてみると本当にきれいな渓相です。しかしクマが出たら逃げ場はありません。一美さんとは「ツキノワグマなら勝てますよねえ」などと話していましたが、時々大きな声を出して進みます。
しばらく行くと手ごろなプールがありました。上から4分の3くらいのところで出るだろうと読みフライを流します。出ないな、と思った次の瞬間にヒット。しかし痛恨のばらし。
さらに上に進みます。またプール。しかも葉っぱのついた枝が水面ぎりぎりまで垂れ下がっています。ここで出ないはずはない。
ピーコックパラシュートの#14を流します。1回、2回、3回・・・10回も流したでしょうか。
底からすーっと岩魚が上がってきて、フライを食べます。ヒット。
いい引きです。釣れたのは20センチくらいですが、すごくきれいな岩魚でした。釣れ方も満足!

優しい感じの岩魚でした きれいな川です

その後はあたりもなく、登りもきつくなったので引き返しました。

さて、夕方は謎の巨大岩魚に挑戦します。それまで時間つぶしにと、3時頃から大倉川に行きました。
ここで事件発生!!!根がかりしたのでロッドを軽くあおったのですが、ポロッという感じでロッドが折れてしまいました。
「うそでしょう!」
ロッドが折れたのもショックですが、もう1本のロッドは小渓流用の6.9ftのグラスロッドです。40センチには耐えられないでしょう。
しかしあわててロッドを交換し、少し距離を投げられるように練習します。岩魚が釣れましたが、それどころではありません。

4時になったのでいよいよ場所を移動し、謎の巨大岩魚に挑戦です(なにが謎なのかはよくわかりません)。
大きなプールに着きました。ライズを待ちます。
時間が過ぎていきますが、巨大岩魚の気配はありません。たまにライズはありますが、普通サイズです。
底の状態を観察したりしていましたが、暇なのでプールの端っこでフライを投げてみました。
フライに小さな魚が反応します。いないなあ。
フライが沈んだので引っ張るとあたり。すごい引きです。岩魚か?どうもようすが変です。上がってきたのはなんとスモールマウスバス。下の湖から登ってきたのでしょう。スモールマウスバスは釣ってみたかった魚なのですが、ちょっと複雑な心境です。しかしこいつが来ているなら岩魚だって来ているはずです。はりきってフライを投げましたが、次に釣れたのは30センチくらいあるハスのような魚でした。

結局、巨大岩魚は釣れませんでしたね。

釣れたのはスモールマウス!
同宿のバサーにうらやましがられました
日暮れまでがんばったのですが・・・ 鹿の足跡がいっぱいありました


2001年7月21日(土)晴れ
「夏が来てます」

裏磐梯最終日。9時にペンション風来坊をチェックアウト。
しかしこの日はダメでした。
押切川の上流に行こうとしたのですが、工事で通行止め。押切川の支流や桧原湖に流れ込む川でも釣ろうとしましたが、暑くて反応なし。

もう夏ですからね。ヤマメも難しいし。岩魚もかなり上流に行かないとダメ。
渓流釣りをする人にとって、少しつらい季節です。

福島の花とその他です


最後の川もだめでした