蒲田川・千曲川バラシ遠征

2002年3月21日(木)晴れのち雨

中央自動車道を激走していると、携帯がなります。朝7時。caddisさんからです。
「今、アルプス広場です。これから釣ります。京都から4時間で着きました。」
「早いですねー私はまだ中央道です。」
「ゆっくり来てください。」
「私の分も残しといてくださいね」

アルプス広場。そうです。今日はこれから蒲田川に行きます。
蒲田川には数年前に一度行き、定番のボウズでした。
今回は天気も良く(雨や雪が降るということです)、事前の情報も集めました。
しかし期待できんなー
誰もしてませんけどね。

途中で空腹に耐えられず、生姜焼き定食なぞを食べてしまったので、蒲田川に着いたのは10時過ぎ。
アルプス広場の駐車スペースからcaddisさんに電話してみますが、つながりません。まあ、また後で電話してみましょう。
さっそく支度をして川へ。
今年は暖かいために川原に雪がありません。前回来た時はみっしりと雪が積もっており、ものすごい風が吹きました。
人が風にあおられて川に落ちそうになっていたほどです。川上からタローとジローが走ってくるのではないかと錯覚しました。


水温は14度。
プールにはライズを狙う人がいます。
ライズはあまりしつこく狙わないほうがいいと聞きました。瀬でもドライフライに充分出るそうです。
釣り始めるとさっそくライズ。何回か流してみますが、なるほど食いませんね。
どんどん釣り上がります。人が多いですね。さすが蒲田。釣れませんね。さすが蒲田。
落ち込みからのヒラキでライズがあるのでこれを狙います。でもだめ。全然だめ。
いい加減へばってきた頃に雨が降り始めました。回りの人が引上げて行きます。
私も戻ろうかと思いましたがライズは続いているし、少しずつですがハッチもあるので再び釣り上がります。

セオリーどおり、沈み石の前を狙います。
来た!あ。切れた。
来た!ああ。切れた。
立て続けに合わせ切れです。8Xだからなんでしょうか。7Xに変えてみます。
しかし今度は食いません。
新しくできた砂防堰堤まで来ました。今度は別な流れを釣り下ります。
ライズは流れの中で頻繁にありますが、食いません。
ダウンクロスでやってみます。出た!一呼吸おいて合わせるとかかりました。
取り込んでみると胸鰭の前に針が刺さっています。食っているわけではないんですね。
スレですが釣れたことにしましょう。

蒲田第1号はスレ気味
雨の中、さかんにライズしてました


休憩後、もう一度同じ所を釣ります。雨のせいでしょうか、プールに人がいないのでやってみました。
ライズはぽんぽんするのですが、フライは見に来るだけです。
しかし間抜けなやつもいるようでヒット。取り込んでみると小さなヤマメ。やっと釣れました。

今度はプールの上の流れ込みを狙います。
何回か流すと沈み石の前で釣れました。まあまあのヤマメです。苦労しますよ。

プールのライズの主は小物 盛期と同じポイントにいます


釣り終わって車に戻ってみると、なんと隣にcaddisさんの車。日中も何度か電話したのにつながりませんでした。
近くにいらっしゃる、と思って電話してみましたがだめ。しばらく待ってみましたが戻ってこられません。
宿に行く時刻になってしまいました。明日もここを釣るのでお会いできるでしょう。
車の窓に特製カモノハシ名刺を貼り付けて引上げました。


今夜の宿はゲストハウスライズ。蒲田川まで50分位です。
オーナーは昨年は毛虫に刺されたり、釣りに行って車が故障したりとついてませんでしたが、今回は決定的な話を聞きました。
なんと恒例のニュージーランドツアーで盗難に遭い、釣道具一式、カメラ一式やられてしまいました。
さすがに御祓いしたそうです。

夜、caddisさんから電話。かけても通じなかったことを伝えると、携帯電話は車の中に置きっぱなしにしてしまったとのこと。
明日、会うことを約束。


2002年3月22日(金)くもりのち雨のち雪

ライズをチェックアウトした後、蒲田に行く前に今夜の宿、乗鞍高原にあるペンション「メイプルリーブス」に行きます。
メイプルリーブスでは蒲田川の入漁券を取り扱っているので、購入ついでにここのご主人から蒲田川の話をうかがいます。
フライも少しいただいてしまいました(喜)。

アルプス広場に車を止めて川に出てみましたが、平日にもかかわらず昨日を上回る人出。
ライズもありません。フライに反応もなし。水温も13度と昨日より低め。雨の影響で少し濁りもあるようです。
あきらめて上流に向かいます。蒲田川は温泉と地熱の関係で上流のほうが水温が高いという変な川です。
放流していない区間に行ってみるとなんと17度。熱帯魚が飼えそうです。

道の脇から温泉が・・・? 上流部は渓相もよく人も少ないです
が・・・


釣り上がってみますが反応なし。プールでライズがありましたが取れません。
釣っている途中で今日も雨が降ってきます。
昼過ぎまでやってへばってしまいました。
どうも今日は体調がよくありません。花粉症のせいか少し熱っぽいようです。
昼食にしようと思い、下流の道の駅を目指しました。中尾橋まで来た時にひょっとしたらと思い、橋のたもとの駐車場に行ってみるとcaddisさんの車!
しばらくそこで待つとcaddisさんが釣りから戻ってこられました。
やったー
caddisさんはネットで知り合った仲間の方と車で宿泊しながら4日間釣るのだそうです。

お仲間と一緒におひるを食べた後、caddisさんは持病の腰が相当きているにもかかわらず、釣りに誘ってくれました。
中尾橋の下へ降り、下流から入って釣り上がります。
冷えてきました。川面からの湯気でちょっとSFちっくです。

プールのライズは適当にあきらめて、流れのあるところを狙います。
流れのゆるい所や流芯脇に魚がついているようです。集中的に狙います。
すると
来た!あ。切れた。
来た!ああ。切れた。
昨日と同じです。8Xは無理なのでしょうか。新しい8Xのティペットに交換します。
来ました。あ、ばれた。なんで。
今度はかかった、と思ったら魚が岩の間に挟まり、取り込みにもたついている間に逃げてしまいます。
うーん。5匹くらい損した感じです。
めげずに釣り上がります。
今度はがっちりかかりました。小さなヤマメですがほっとします。caddisさんに全力で自慢しようと思ってのですが、ちょうど岩の陰です。がっかり。
しかしこれで余裕ができました。caddisさんが釣るのを見ていると2匹取りました。いいなー。

やっと取れました 京都のフライフィッシャーcaddisさん


暗くなり始めたのでcaddisさんとプールでライズを狙います。ものすごいライズの数です。
足元でもライズします。
だいたいこういうときは釣れません。しばらくやりましたがだめ。
宿に戻る時間になってしまいました。口惜しいですがcaddisさんに挨拶してあがります。
振り返るとcaddisさんが集中して釣っている姿が見えます。
寒いと思ったら雨が雪に変わりました。
雪の中をメイプルリーブスに向かいます。



メイプルリーブスでは食事の後、奥様にフットマッサージをしていただきました。
すりこ木のミニチュア版のような棒を見ていやな予感がしましたが、これが的中。
ツボを押さえられると刃物で切られたかのような痛みです。

奥様     「ここが肩こりのツボですね。」
カモノハシ 「いたーい」
奥様     「ここが腎臓。」
カモノハシ 「ぎゃあ」
奥様     「目も疲れてますね。」
カモノハシ 「うわあああ」
ご主人    「蒲田も瀬を釣るのは楽なんですよ。」
カモノハシ 「そうですか。昨日、今日と釣れたのはヤマメばかりなんですが・・・いたたたたた。」

夜遅くまでご主人にフライフィッシングについていろいろ教えていただきました。

精密に巻かれたご主人のフライ

2002年3月23日(土)雪のち晴れのち一時雪

メイプルリーブス


フットマッサージが効いたのか、朝起きてみると気分爽快です。
カーテンを開けると雪。車中泊のcaddisさん達はたいへんかもしれません。

メイプルリーブスは昨年の12月にオープンしたばかり。フライフィッシャー誌にも広告が出ています。
朝食を食べながらご夫妻からペンション立ち上げのお話を聞きました。
ちなみに私が釣り客第1号なのだそうです。

チェックアウトしてから千曲川に向かいます。
ご主人に教えてもらった梓川のポイントの様子見などをしていたので、川上村に着いて釣り始めたのがお昼になってしまいました。
天気はいいのですが川下から強風です。あおられてジャケットを着るのに苦労します。

上流も下流もぽつぽつと人がいます。とにかく車を止めたところから川に入ってみました。
上流に行ってみようかと思いましたが、ふと見ると少し下流にちょっと深くなっているところがあります。
ポイントとしてはすごく狭い。
誰も釣っていません。案外こういうところにいるのではと見ているとすぐにライズ。ビンゴ!
水面をコカゲロウが流れています。結んでおいた茶色のソラックスダンでいけそうです。
3投ほどでヒット。まあまあのイワナです。
釣り始めて5分くらいです。最短記録ですね。

ソラックスダンで釣れた1匹目 ミッジピューパに来ました 今日も人の多い千曲川


ライズはまだ続きますがもうかかりません。どうしてでしょう。
足元を見るとコカゲロウが羽化しています。ソラックスダンで釣れそうです。
しかしよく見てみるとユスリカの抜け殻らしきものがたくさんあります。これかな。
フライをユスリカのピューパに変えてみました。すると小さいですがイワナが釣れました。
もう一度ソラックスダンに戻してみます。まったく反応しません。よくよく見れば魚は水面を流れるコカゲロウは食べていません。
ピューパのシャック付に変えます。すると1発でイワナが寄ってきてヒット。
大きい。釣り上げてみれば25センチのイワナでした。

25センチ。鰭がしっかりしてますね。


これで釣れる魚は釣ってしまったようで、この後は何を投げてもだめでした。
スレで一匹かかったのみ。

回りを見ていると広い瀬の中で釣り上げる人もいました。
今日はなんとなく千曲川の魚の感じがつかめたような気がします。
午後3時寒くなったので終了。
片付けて車を走らせ始めたら雪になりました。


今回はライズのオーナー、メイプルリーブスのオーナーから貴重な情報をいただきました。
感謝。