栃木・山形・福島遠征記Part1

遠征です。
スケジュールは9月14日に男鹿川C&R区間で行われる家元様の例会に参加、その後、福島は裏磐梯のペンション風来坊に移動。
15日はたぶん山形で釣り。
16日もどこかで釣り。
17日はたぶん福島で釣り。そして帰宅。
だいじょうぶかなあ。



2002年9月14日(土)雨のちくもり
「カモノハシ、ハヤで稼ぐ」

栃木県の川治温泉を流れる男鹿川C&R区間で「フライフィッシング裏千家」の家元様の例会が行われます。
集合は10時なのですが、なにせ3連休の頭。混雑を避けるため4時には家を出ました。
8時過ぎには現地に着いたのですが、コンビニでパンを食べたり、仮眠をしたりしていたので川に入ったのは9時過ぎになりました。
ここでいきなりアクシデント発生。岩伝いに歩いていると「カラーン」という金属音。
「ん?」と思って手元を見ると、ロッドのリールシートについていたはずのキャップとリングがありません!
あわてて探すと幸いなことに両方とも見つけることができました。キャップの接着剤が取れてしまっています。
まいったなあ。
もう一度駐車場まで戻り、別なロッドを取ってきました。のっけから疲れます。
川治温泉を流れる男鹿川。ここでヤマメが釣れるの?
上流のダム湖の影響で濁りが入っています。

あらためて川原に降りて辺りを見回していると、両手を振る人がいます。家元様です。
「ニジマスがたくさん釣れますよ。そこでやってみてください。」
川を覗いているとあちこちでライズがあります。ちらほらとヤマメの姿も見えます。
フライを流してみるとすぐにニジマスが釣れました。
「ね、ちょろいでしょ。ヤマメは難しいんですけど。」
家元様が笑います。
しかし家元様たちにはちょろくても、カモノハシにはとってはそれなりの相手です。
興奮してロッドを振ってていると、集合時間になりました。
家元様が一人ずつ紹介してくれます。私はネットオヤジさんにはつるや釣具店のハンドクラフト展でお会いしたことがありますが、他の方は初対面です。


顔合わせがすむと釣り大会になりました。時間は1時間。賞品はロッドビルダーさんが釣ってきた鮎。17匹くらいありました。
この日のために釣って、塩焼きにされてきたそうです。文字で書くと簡単ですが、本当に釣ってきてしまうところがすごい!
ネットオヤジさんやのらぱんださんから
「やなでも仕掛けたのか」「それとも網か」「なんで串が村田ロッドじゃないんだ」
と鋭いつっこみが入りますが、ロッドビルダーさんはニコニコしています。

釣り大会がスタート。緊張するなあ。
さっきまでみなさんが釣るのを見ていましたが、みんなうまい。こんなに水準の高いグループというのはそうそうあるものではないでしょう。
私だけ釣れなかったらどうしよう。
いいや。その時は流れに潜って逃げちゃうもんね。

とりあえずライズを叩きまくります。するとヒット!たいした大きさではないですが必死で取り込みます。
やったー。うれしくて他の人を見ますが、みなさんすばらしいループを繰り出して釣っておられます。
それを見るとあせってしまい、次の魚はバラシ。
しえー

1時間後、成績発表。なんとカモノハシはネットオヤジさんについで2位!
すごい!と思いますがそうではありません。
釣り始める前に家元様がルールを決めました。
「ニジマスは1点。ヤマメは2点。うーん、今日はハヤも釣れないからハヤも2点にしよう。ニジマス以外はみんな2点だ。」
私はニジマスとハヤだけを釣り、難しいヤマメを釣ってこられた方たちを抑えて2位になった次第。
そこまでして勝ちたいか、という感じですね。

おいしそうでしょ?
おいしいんですよ(喜)

みんなで鮎をいただきます。うまいうまい。
「ビールがほしいなあ」
という声が思わず出ました。

この頃には朝から降っていた雨もやみました。
漁協の方がやってきて、家元様に午後放流を手伝ってほしいと頼みます。
なんでも今日は地域のお祭があるので、漁協の方たちもそちらに行ってしまっているそうです。
家元様は即座に了解しておられました。
私はそれを聞いて内心喝采していました。実は一度でいいから放流というのをやってみたかったのです。
意外なところでチャンスが回ってきました。
集う名手たち

昼食は近くのラーメン屋さん。
しかしロッドスタンドが備えてあるラーメン屋というのは始めて見ました。ファインだなあ。
ラーメンを食べながらストークを経営するネットオヤジさんの話を聞きます。
プロが語る仕事の話というのは本当におもしろい。
普段何気なく使っているフライグッズにもいろんなエネルギーが詰まっているんだなあと感心してしまいました。

放流があると場が荒れてしまうからその前に釣ろう、ということで川原に戻ります。
ビールを飲んだ私は例によって酔ってしまい川原への階段をうまく下りれません。
やっと階段を下りたと思ったら、川原の岩の上で派手に転んでしまいました。
見ていた方はあきれたようです。

しばらく釣っていると放流用の魚が到着したとのこと。
えっちらおっちら道路に上がってみると漁協のトラックから網で魚の塊がバケツに入れられています。
バケツを除くとすごいすごい。イワナイワナイワナイワナ!
これを川まで2人一組で運びます。重いこと重いこと。
適当な場所に放してやるとイワナどもは嬉々として泳ぎだします。
しかし中には私の足にぴったり張り付くやつ、その場でじっとしているやつ、中にはあわてて砂浜に泳ぎ上がってくるやつもいます。
おまえはウミガメか!と川の中に投げ込んでやります。
いったい何匹くらい放流したでしょうか。最初は私もキャーキャー喜んでいたのですが、イワナもこれだけバケツの中にたくさんいるとちょっとグロテスク。
なんでも程度というものが大事ですね。

その後は漁協が差し入れてくれた飲み物とメンチカツを食べながら釣り。
懸命にヤマメを狙ってみましたがフライは最後の最後で食いません。
夕方になるに釣れてニジマスもかからなくなってきました。
家元様に聞くと今日は全体的に渋いとのこと。いつもはもっとヤマメが釣れるのだそうです。
しかし釣れなくなると皆さんだんだんジョークも少なくなり、いろいろな手段を講じられています。
なるほどーと思うこともたくさんあり、たいへん勉強になります。
ちなみに今日のメンバーの中ではTTさんが一番キャリアが浅く、1年くらいだそうですが、どうしてどうして堂々たる竿さばきです。
「回りにコーチングスタッフたくさんいていいですね。」
というと
「みんなに教えてもらわなかったらやめていたかもしれない。」
と笑っておられました。

漁協からの差し入れ。
熱々のメンチカツ。
マスのつかみどり用の池に放流されたイワナを釣る。
だれ?こんな所に放したの。
でも釣れてうれしい。

5時になりました。もっと釣っていたいのですが今夜の宿、福島の風来坊に行かなくてはなりません。
皆さんにご挨拶をして引き上げます。
いやーおもしろかったなあ。

みなさん、どうもありがとう


川治温泉から裏磐梯に行くには西那須塩原インターに出るのが最短です。
事前に地図を見て近いな、と思っていたのですが、これがまちがい。けっこう時間がかかってしまい、磐越自動車道に入ったのは8時過ぎでした。
今日は夕食を頼んでいないので、どこかで食事もしなくてはなりません。
PAから風来坊に電話をかけると奥様が出ました。
「すいません。着くのが9時半くらいになってしまいそうなんです。」
「あー、いいですよ。カギかけて待ってますから気をつけて来てください。」
「え?カギ・・・」
「あはは。それからね、今ドクターYさんもいらしていて、明日釣りに行くのが全部で6人なんですよ。
だから朝日川に行くことになりました。出発5時ですが、いいですか?」
「いいです・・・けど」

朝日川って・・・山形の?

(つづく)