2004年3月27日(土)晴れ
「ほえる川上犬
ない ない
ウェーダーが
なーい
小諸なる古城のほとり
カモノハシ
軽きに泣きて三歩あゆまず

防水バッグの中にウェーダーがありません。
入っているのはウェーディングシューズ、ランディングネット、アンクルガード、
そしてキャンプ用洗面器。

洗面器?



こんなもんあったってしょーがねーよー

まいったなあ。帰ろうかなあ。
さっきは南佐久漁協に行ったら第4土曜は休みとかで年券は買えなかったし、ついてないなあ。
まあ、ウェーダー忘れたのはついてるとかついてないとかそういう問題じゃないけど

しかしわざわざ千曲川まで来て帰れません。
今日の宿も予約してあるし、第一、明日はいでけんさんと釣りをする約束です。
佐久のマウンテンライクまで買いに行きましょうか。

しばらくくるくるしていましたが、その内、千曲川はウェーダーなしでも釣れるんじゃない?と気がつきました。
そこでウェーディングシューズをそのまま履いてやってみることにしました。

結局2日間、ウェーダーなしで釣りましたが、千曲川本流ならなんとかなりますね。
長靴でもあれば充分かもしれません。
しかしウェーダーがないと寒いですね。天気がよかったのでなんとかなりました。

久しぶりの流れはいいものです。

大石川の合流点のすぐ下にある淵に行きました。
川原でじっと待っていると時々思い出したように魚がライズします。
こういうのは釣れないんですよね。1回だけアマゴがドライフライに出ましたが、案の定、3時間も粘ってハヤ1匹でした。
こんな感じです。
私のほかにもウェーダーなしの方を
見かけました。
忘れたのではないと思いますが・・・


小海の方まで移動し、堰堤下で釣ります。ウェーダーがないので崩れたコンクリートの上に乗り、カワセミのような状態です。
ここはライズはありません。ニンフを流してみると反応あり!しかし合わせると、かつん、と手ごたえがあっただけですっぽ抜けてしまいました。
またあたり。しかし今度は抜きあげようとしたところでばれてしまいました。
またまたあたり。今度はうまくネットにおさまりました。今シーズンの初釣果。小さなイワナです。


回りを見ても虫の姿はありません。夕方ですし、今日はもうライズは望めないようです。
そこで川上村に川上犬を見に行くことにしました。

今日宿泊するペンションかんだんけいのホームページにこの犬のことが載っていました。村で飼っているのだそうです。
川上犬のことは知っていましたが、まさかまだ純血種がいるとは思いませんでした。
村の施設の中庭で飼われており、一緒に遊ぶことができるということです。
村役場の横に施設を見つけ中に入っていくと、ガラス戸の向こうに犬がいます。こいつらかあ。
施設に掲示してあった説明を読むと、やはり川上犬は絶滅しかかっているそうで、比較的本来の形態を保っている犬を集めて繁殖を試みているのだそうです。

誰もいないので2階にある食堂の人に聞くと、勝手に入っていいそうです。ただ、逃がさないようにしてくれとのこと。
後でいでけんさんに聞いたのですが、以前逃げ出した犬が施設内を走り回っているのを見たそうです。
川上犬は凶暴と聞いています。恐る恐るドアを開けて入ってみると、遊んで遊んでと言わんばかりにとびかかってきました。
凶暴そうなのは奥のほうの犬舎に入れられていました。

しばし犬どもと楽しく過ごします。

川上犬に別れを告げ、今夜の宿舎、かんだんけいへ。

触れる長野県の天然記念物
川上犬

2004年3月28日(日)晴れ
千曲川のライズはにぎやかに」
ペンションを出て赤顔橋へ行くと、いでけんさんが川の中で待っていてくれました。
私のためにライズをキープしておいてくれたようです。申し訳ない。
車を止めて支度していると、年配の方が通りかかり挨拶をされました。
お話をお聞きすると、今日は岩井渓一郎氏のスクールとのこと。
その方の胸に「森田」という名札があるのに気がつき、もしやと思ってお尋ねすると、やはりプロショップ「釣工房もりた」のご主人でした。
森田さんは耳が不自由な釣り人のために、字幕付きFlyFishingビデオ制作を求める署名運動を行っておられ、及ばずながら私も協力させていただいたことががありました。
署名運動は実を結び、昨年、字幕付きのDVDが発売されたそうです。

さて、普通のズック靴を履いて川に行くと、いでけんさんが手を振ります。
「いでけんさーん、ウェーダー忘れちゃった」
しかしマスターオブ千曲川、いでけんは動じません。
「だいじょうぶ、だいじょうぶ」
しかしぜんぜんだいじょうぶではなく、石伝いに川を渡ろうとし、あっさり足を滑らせ水の中に踏み込んでしまいました。
つめたーい
車に戻り、靴下を換え、ウェーディングシューズを履いて再び川に行きます。

「あそこでライズしてます。」
いでけんさんが教えてくれます。
私は川の中に突き出た岩の上に乗ってキャスト。ミッジピューパでまず1匹。昨日と同じくらいの小さなイワナです。
いでけんさんと二人でまあまあのペースで釣り上げたのですが、いずれも型が小さい。
そこで場所換えをしようということで、上流の堰堤に行きました。ここではライズそこかしこであり、二人の方がロッドを振っています。
しばらく見ていると一人の方が別な場所に移ったので、そこに入って釣ることにしました。
左上:いでけんさんがここにいますよ、
と言うので
左下:フライを流すとあっさりヒット。
右上:ガガンボの繭だそうです。


ここでも何匹か釣ったのですが、どうしても小さいのしか釣れません。
いでけんさんが2回、なかなかの型を掛けましたが、1匹はあわせ切れ、もう1匹はばれてしまいました。
残念。
獲物が小さいので苦笑いのいでけんさん。
ランディングネットは50センチのブラウントラウトが
掬えそうなほどでかい。
ラバーネットを捜したら、
このアメリカンサイズしかなかったそうです。


腹が減ったので、川上犬のいる施設にある食堂へ行きそばを食べます。
いでけんさんとは世代も生活している環境も違うので、話していると興味は尽きません。
会うといろいろなことを聞いてしまいます。

食事の後、3時頃から再び釣り始めたのですが、ライズが止まってしまってしまいました。
どうもハッチは朝9時くらいから昼過ぎまでが多かったようです。日没までやったのですが釣果なし。
しかし今シーズン初釣行としては上出来。
いでけんさん、お世話さまでした。
日没
ライズを待ついでけんさん