2004年9月23日(木)くもり
「秋のイワナ
朝8時、福島県裏磐梯にある「ペンション風来坊」に到着。一美さんが出迎えてくれます。今日、明日は一緒に釣りができるとのことです。
ダイニングに行ってみると朝食を摂っているお客さんが8人くらい。その方たちがチェックアウトするのを待って釣りに行くことにしました。

行き先はK沢。前回来たときには増水で釣るのをあきらめたところです。渓流シーズンも終盤ですので、なるべく上流部に入ることにしました。
K沢はブナやミズナラの原生林を流れるきれいな川。クマもたくさんいるそうで、一美さんがカウンターアソールトを携えています。一美さんは先日カウンターアソールトを誤って軽く発射してしまったそうで、えらい目にあったそうです。狙うのはクマだけにしたいものです。

さて、二人で交互に釣り上がって行きますがなかなか難しい。ドライフライにそこそこ魚は出るのですが食いが浅いというんでしょうか、すぐにばれてしまいます。
一美さんが「だいぶいじめられているんでしょう」と言っていました。
なんだかんだ言っても、一美さんのペースは堅調だ。

一美さんが作ってくれたおにぎりを食べ、再び釣り始めますがなんだか変な匂いがします。動物か?と緊張したのですが、どうも違うようです。
自分の錯覚かなと思っていたら、一美さんがマイタケのにおいがする、近くにマイタケがあると言い出しました。
そうか、マイタケの匂いだったのか。それからしばらくは釣り上がりながらミズナラの根本をチェックしました。
それにしてもキノコの匂いに反応するなんて、私達はトリュフを探すブタみたいですね。
私が釣った変なイワナ。
一美さんが「泣き尺か?」
と言ったほど頭が大きい。
26センチくらい。

だいぶ上の方に来ました。
一美さんが、この先に大きな淵が3つほどあって、そこに魚が溜まっていると思うから、と私を先に行かせてくれます。
一番下の淵は倒木が覆いかぶさってしまっているのでパス。2番目は反応なし。
3番目は大きな淵でした。見通しがよすぎるので少し離れた岩陰から狙ってみます。
淵を観察すると、落ち込みから左岸側の岩壁に沿って静かに白泡が流れています。
その流れに沿ってドライフライを流します。すっとフライが引き込まれました。釣れた!
魚がヒラを打つのが見えます。大きい!
これはいかん、と取り込み場所を目で探したその隙にふっとフライがはずれ、ばれてしまいました。
しまったあああ。
ざんねーん。

ま、しょうがないですね。
念のためにもう一度同じ所を流してみました。
すると!
魚がスーッと浮き上がってフライのそばまで来て、再び沈んでいきました。もう一度流すと同じように反応します。3回目で反応しなくなりました。
間を空けるためと目先を変えるためにフライをエルクヘアカディスから小さめのパラシュートに交換します。
一美さんが追いついてきました。状況を説明してフライを投げます。
一美さんが
「あ、(魚がフライを)見てる見てる!食った!」
かかりました。今度は躊躇せず岩から飛び降りるとフライラインを手繰ります。
「岩の下に潜られないように気をつけて」
「逃がすかー」
釣れたのは大きなイワナ。

一美さん、ありがとうございます。
32.5センチ。
初めての尺物。

そこからしばらく行った所で今日の釣りは終了。帰りがけにブナの倒木に生えるキノコを採りました。
今日は1日中雲が低く垂れ込めていましたが、雨にならずラッキーでした。

2004年9月24日(金)晴れ
探る」
今日は一美さんの提案で初めての川に行くことにしました。要するに調査ですね。釣れるか釣れないかわかりません。
インター近くの駐車場でYYさんをピックアップ。一美さんとはよく一緒に釣りに行かれるそうです。

裏磐梯は曇っていたのですが、現地に着いてみると晴れ。暑い1日になりました。
最初の沢へ入ります。
まず私がイワナを1匹。続いて一美さんが1匹。両方とも小物でしたが、しばらくしてYYさんが26センチを釣りました。
これで大いに盛り上がったのですが、その後はさっぱり。水量がやや少ないせいなのか水温が高すぎるようです。
最上流がどうなっているのかわかりませんでしたが、流れもだんだん細くなりました。
ここをあきらめて次の沢へ。しかしここは道路から川まで高度がありすぎて断念。
今度は下流部に注ぐ沢へ行きました。沢沿いの道路を走っていくと渓に降りる道を発見。行ってみると水量の多いきれいな沢でした。

ここも交代で釣り上がります。一美さんとYYさんは小さいですがドライフライに反応があったそうです。
私が釣る番になりました。
私は最初の沢で1匹小さいのを釣っただけ。気分は停滞気味、しかもなんだかバテてしまいました。
よく寝たつもりですが、昨夜風来坊で焼酎を飲み過ぎたのと腹がへったのとで元気が出ません。

YYさんが
「ここからはきっと釣れるよ。」
と言ってくれます。
この言葉に気合を入れ直しました。
少し浅い感じの大きな淵を釣ります。流れは右岸側を通っているのですが、中央の沈み石が気になってそこを何回か流しました。
すると底からさっと魚が上がってきてフライをくわえました。
あわせると魚がそこらを泳ぎまわります。やっとこさすくってみるときれいなイワナでした。
一美さんとYYさんがほめてくれます。うひゃひゃ
28センチ。
きれいなイワナでした。

しかし全体的にはこの沢もイワナの反応は渋い。やはり今日は暑すぎるんでしょうか?
たいして釣り上がらないうちに通らずに来てしまいました。高巻きしてみたのですが降りるところが見つからず遡行を断念。
しかしその通らずで一美さんが2匹釣ったので、この先はきっと魚がたくさんいるに違いない!ということになりました。

沢からいったん上がり、本流との合流点から入り直しました。
しかし釣れるのはヤマメの稚魚ばかり。本流に放流したのが上がってきてるんでしょうね。

ここではアクシデント発生。
YYさんが岩から落ちて手とひざを強打。幸い打撲だけですみました。ところが帰りにも足を滑らせて再びひざを打ってしまいました。
YYさんは「歳だなあ」とぼやいておられました。

2004年9月25日(土)雨のち晴れのちくもり
「最後は一人で
今日は風来坊に宿泊される方が多いので一美さんは釣りに行けません。9時過ぎに風来坊をチェックアウト。

一美さんが勧めてくれる大倉川に行ってみます。ゲートまで行くと車が1台止まっていましたが釣りの人ではないようです。
朝は嵐かと思うほどの土砂降りでしたがすっかり晴れました。喜んでフライをキャスト。
イワナの反応はよく、すぐに1匹。フライを見に来るイワナも何匹かいます。
ところがしばらくすると濁りが入り始めました。朝方の雨の影響でしょうか。考えたあげくK川に移動することにしました。

K川に行くとすぐになかなかのイワナが釣れました。その後2匹追加。
しかしだんだん反応が悪くなり、そのまま脱渓点まで来てしまいました。

今シーズンの渓流釣りはこれで終了。
今回も楽しく釣ることができました。