2005年2月25日(金)曇りのち晴れ
シーラカンス、CINEMA登場」
出発前からこのありさま


前日夜から関東一円で雪が降り始めた。朝にはやんだが空はどんよりと曇っている。
道路の凍結を恐れ7時出発。中央高速は路面が濡れていて緊張する。
今年初の渓流釣行だというのに天候が悪い。周囲の山々は陰気な水墨画のごとし。
気分がめいる。ダークサイドオブザムーンである(違うか)。
ところが須玉インターを降りて千曲川に近づくにつれ晴れ間が覗き始め、到着する頃にはすっかり晴れてしまった。
風が強いが暖かい。
気分が明るくなる。


まず八千穂へ行く。
橋から川を覗くと虫がたくさん飛んで来る。顔にぱしぱしと当たるくらいである。
なんだろうと思い、後ろ回し蹴りで1匹叩き落とすと大きなユスリカである。
ははあ、これがいでけんさんの言っていたアルプスケユキユスリカだな。
これはライズがあるぞ。ライズ待ち決定!
10分経過
20分経過
30分経過
40分経過

ライズなし。まるでさかなっけなし。
あいかわらず運がない。
カモノハシを牽制する地元小学生。
何匹釣れようと私の勝手だ。
あっちいきな。


少し上流のほうへ移動。
橋から川面を観察するとライズはないものの、きらきらと川底で魚が反転するのが見える。ハヤかな?ハヤでもいいや。釣ろーうっと。
支度をして川べりに行く。
遠くの方に釣り人が見える。フライフィッシングか?そう言えば今日は平日とはいえ釣り人が少ない。解禁直後の千曲川なのに・・・そうか、昨日から天気が悪かったせいでみんなダークサイドオブザムーンになって来てないんだな。かかか。釣り場独占だー。

いでけんさんに教わったポイントへ行くと、いきなりライズが始まった。5分に1回の割合でぱさぱさっと魚が出る。あっ、でっかいヤマメ。
ユスリカを模したフライを投げてみるが反応しない。何回やってもだめ。ふと足元を見ると小さなカワゲラがちょこちょこ歩いている。こいつか?
フライのサイズを合わせ、黒っぽいCDCダンに変更する。懸命にキャストを続けているとふっと川面からフライが消えた。
小さいながらも今シーズン渓流初釣果。ヤマメでした。
勢い込んで釣りを続けるが空振りを連発。世の中そうそう甘くないようである。
イワナを1匹追加したが4時頃になるとライズが止まった。今日の釣りはこれで終了だ。

野辺山のペンションに泊まる。
夜、いでけんさんから電話をいただく。
これが今年のニューアイテム「シーラカンスネット」
フレームは黒、
柄の部分にシーラカンスのワンポイント、
ネットはインパクトのある黄色。
魚の写真を撮りやすいように
ネットの底は平らに縫ってある。


ニューアイテム第2弾。
魚類撮影用携帯水槽「CINEMA」(プロトタイプ)
今回の釣行はフィールドテストも兼ねている。


2005年2月26日(土)晴れのち曇り、頻繁に雪
「凍る
終日気温は−4.5度〜−7.5度。
ウインドウォッシャー液が凍ってしまいしゃれにならなくなった。
ウインドウォッシャーが使えるようになったのは帰りの高速に乗ってから。
寒いというより世界が冷たくなった。
デジカメも暖めておかないとバッテリーがあがって作動しない。
目覚めてみると晴れてはいるものの雪が降っている。すごく寒い。
朝食後、ペンションを出発するが、雪が道路を覆っておりおっかない。私は東京生まれであり、かつウインタースポーツの類はしないので雪道ではどうしたらよいかわからない。
他の車に迷惑をかけつつゆっくりと走る。国道に出ると雪がないのでほっとする。
約束の場所ではすでにいでけんさんが私を待っていた。

いでけんさんから状況を聞く。
解禁から10日経つが今年の千曲川は良くないとのこと。
川上地区は昨年の台風の影響でかなり土砂が出ており、ポイントがつぶれてしまっている。海ノ口から八千穂にかけては昨年末からの河川工事の影響なのか魚影が見えないとのこと。
いでけんさんが知り合いに聞いたところでは、昨日も釣果なかった人が多かった模様。私はマンモスラッキーだったようだ。
今日待ち合わせたポイントは、ライズするならここしかない!といでけんさんがにらんだところである。


それにしてもめちゃくちゃ寒い。雪がぱらぱらと降る。
いでけんさんがピンポイント天気予報を調べてきたが最高気温は氷点下4.5度とのこと。悪い予感がするね、といでけんさんと話す。

いでけんさんが用意してくれた暖かい紅茶を飲みながらライズを待つ。
バッシングバッシングショーの話をしながらライズ待つ。
メジナとクロダイの釣り方を聞きながらライズを待つ。
待つ。
待つ。
松。

川原にはどんどんフライフィッシングとルアーフィッシングの人が増えてくる。しかし誰も釣れているようすはない。
昼になったが一向に暖かくならない。むしろ雲が出て寒くなってきた。寒いというより冷たいのである。少し身の危険を感じる。
今日はここではライズはないだろうという結論に達し、南相木川に移動を決意。私たちが車に向かうと、周りにいたフライフィッシャーがすぐにそこに陣取った。
魚たちよ。ライズするな。

南相木川の放流地点に入る。
あっという間にいでけんさんがルースニングでヤマメを釣る。この人は本当にうまい。
私も試みるがハヤ。
いでけんさんが信じがたいことにライズを発見する。いでけんさんはサイトフィッシング大好き人間なので、一気にテンションが上がりライズにチャレンジ開始。
その間私は少し釣り上がってみるが、相当人が入っているようでまったく反応なし。
いでけんさんもフライに魚は出るもののフッキングには至らなかったとのこと。
ライズを狙ういでけんさん。
修行僧の如し。


車で移動しながらいでけんさんが南相木川のポイントを教えてくれる。魚の付き場のみならず、水生昆虫の分布にも精通しているのでたいへん参考になる。もっとも参考になったからといって釣果に結びつくとは限らない。世の中厳しいのである。

最後にいでけんさんが用意してくれたカップラーメンを食べて納竿とした。
いでけんさん、ありがとうございました。
「いでけんさん、なんだか頭痛い」
「寒いからですよ」