2006年5月27日(土)くもり
「カジカカジカ


「今週末あたりが(渓流釣りの時期として)絶好調のような気がします!」

一美さんの力強い言葉である。いてもたってもいられなくなり、裏磐梯に行くことにした。

しかし
本当に絶好調なのかどうかはわからない。

なぜなら

一美さんはいつでも絶好調だからだ。


8時前にペンション風来坊に到着。
昨晩、宿泊されたお客さんが二人いらしたので、その方たちがチェックアウトするのを待って一美さんと釣りに出発。
ちなみにそのお客さんはフライフィッシング業界関係者。

K川に向かう。
タケノコ採りの人が多い。釣り人の車も数台あったが、うまい具合に空いていた入渓点に入れた。
少し肌寒いがハッチ(水生昆虫の羽化)の量はすごく多い。期待して始めるが反応はそれほどでもない。
一美さんはぽつぽつと釣っていくが、私はフライを魚に持っていかれたりでまるでだめである。
一時はどうなるかと思ったが、最後の方でまあまあの魚を数匹手にすることができて満足。
後から考えると、タケノコ採りの人達が多かったので場所によって魚が警戒していたようですね。


今日の一投
一美さんの超絶技巧。
×でイワナがヒット。
対岸の岩の下が反転流になっていることを読み、
下流側からフライをドリフト。
頭を下流に向けて待っていた魚が喰らいついた。
ロングティペットとラインコントロールの勝利。



カジカ(左下)とカジカガエル(右上)
魚が川底を転がっていくのでネットで掬ってみました。
すると!
カジカの背中にカジカガエルがぴったりとひっついて乗っていました。
その重みでカジカは泳げなくなっていたんですね。
写真をとる前にカエルが離れてしまって残念。
いったいなに?



2006年5月28日(日)強烈な雨のちくもり
「嵐が来ても
明け方、物音で目が覚めた。
強い風と雨の音。
嵐だ。

ものすごい荒天である。
今日は桧原湖ファミリーサイクリング大会が開催される予定だが、実施すれば遭難者確実だろう。
うーん今日はなあ、などと食堂の窓から外を眺めていると一美さんが
「どこへ行きましょう?」

さすがである。
冷静に天気予報を見ると、時間と共に天候は回復するらしい。
昨日と今日で岩井渓一郎さんのフライによるバス釣り講習会が桧原湖で行われていることもあり、岩井さんや本山博之さんのDVDを見ながら天気の様子を見る。
10時。
雨脚が弱まり、空が明るくなったので出発。

昨日と同じ川に行く。けっこう濁流。
一美さんが釣り始めるが反応がない。それに流れが強くて先に進めないのだ。
「釣れませんねえ。」
一美さんは残念そうだが、そんなことよりここは少し危ないんじゃないですか?



川を移動。今度は以前、一美さんが台風後に爆釣したという川である。普段は水量が少ないのだが、雨がたくさん降るとそこそこの川になるとのこと。
なるほど、こんなに雨が降った後なのにそれほど濁ってもいないし、水量もほどほどだ。
ここもなかなか反応がなかったが、一美さんが橋げた横のたるみでダッピング(毛鉤のちょうちん釣り)を試みると、がぼっと音を立ててイワナが飛び出した。まるでびっくり箱だ。
俄然やる気が出る。
サイズは小さかったが何匹か魚を手にすることができた。まあ、この天候で釣りができたこと自体ラッキーと思わなくてわな。

「今日、釣りをしている人はいないですよねえ。ハハハ」
一美さんが笑うのである。

ゼンマイを摘みながら車に戻った。

今日の一投
ダッピングで増水した川のへちのたるみを狙う。
一美さんはこの方法で何匹もイワナを引きずり出した。
普通に瀬で釣るよりサイズが大きかった。
まじめにやっているわけではないので
フッキングはしないがとってもおもしろそう!