私に釣れる魚」

もしかして
私って
釣りが下手?



のっけからすごいフレーズだが
九州のライギョで惨敗
岩手の渓流で敗退

どうにもこうにも納得がいかないのであるが、「事実」が重い。

天候が悪かった・先行者がいた・水温が高かった・低かった
言い訳はいくらでも出てくるが

でも

もしかして


2007年9月29日(土)晴れ


岩登り講習会の予定を変更し、裏磐梯へ釣りに行く。
東北道はまたしても雨だ。どうしていつもこうなんだろう?
しかしながら裏磐梯は晴れ。「おやど風来坊」のオーナー一美さんに聞くと、こっちはここのところ降ってないとのこと。

午後3時までなら釣りができるという一美さんと相談し、K沢に入ることにする。ここは私が唯一の尺物を釣った沢。今から考えると正に奇跡の川である。
釣り始めてみると、やっぱり奇跡の川だったようで、魚の出が芳しくない。一美さんは「渋いなあ」と言いながらもぽつぽつ釣るが、私にはまるで魚が来ない。来たとしても小物である。
魚はいても私に釣れる魚はいないのか、とまたまた弱気になってしまう。
とうとう最後のポイントまで来てしまった。

ここには大きいのがいるからと、一美さんが私に釣らせてくれる。ドライフライを慎重に流すと、大きなイワナががばっとフライに食いついた。あわせをくれると手ごたえあり!
と思ったらいきなり魚が動かなくなった。
すごく重い。
大物かと思ったが、こんなに大きな魚は渓流にはいないだろう。ラインを手繰りつつ魚に近寄ってみると

スレ

きれいなイワナの横っ腹にフライがしっかり刺さっていた。
笑うしかない。


竿をたたんで風来坊に戻ったが、日没までにはまだ時間があるので一人で釣りに行くことにした。

大倉川にできたルアー・フライ専用区間を見に行こうかとも思ったが、あまり釣れていないという話なのでK川に行くことにした。
しかしさすがに禁漁間際である。どこのポイントにも人が入っている。しかたないので平凡な渓相の下流部に入る。1時間もしないうちに暗くなるだろう。
ドライフライを流してみると、ぽんと魚が出た。かかりはしなかったがフライに反応したのである。
ほほう、と思いながら釣っていくと、どんどん魚が出てくる。
結局、1時間もやらない間に5〜6匹釣ることができた。かからなかった魚もそれ以上にいた。ヤマメも釣れたし、まあまあいい型のイワナも釣れた。
とても楽しい夕まずめになった。

後からこれが爆釣なのかと気がついた。

くまけけけ


2007年9月30日(日)曇りのち雨


岩手へご一緒していただいたジャックさんとおやど風来坊で同宿となった。ジャックさんは相棒のベティさんと一緒である。
今日は渓流最終日。ジャックさんたちは山形のT沢に行く。そちらにも誘われたが、帰りの時間もあるので私は同じ山形でももう少し近いR川に一美さんと行くことにした。

R川はずいぶん山奥だが、あまり落差のないフラットな流れ。フライフィッシング向きである。
一美さんがすぐに2匹釣ったので、これは期待できると思ったのだが後が続かない。首を傾げつつ遡行すると理由がわかった。
先行者がいるのである。砂地に真新しい足跡がくっきり。
川から上がり、車を走らせて上流へ行く。

次に入ったところには先行者がいなかったようで、一美さんが快調に釣り始める。
ところが私が釣るとだめである。いやな予感満載である。
しかも私が釣れなくなると一美さんのペースも落ちるのである。なんだか私の「ダメ」が一美さんに感染したのではないかと肩身がせまい。


私はだんだん疲れてきた。
ちょっと体調が思わしくないところへ睡眠不足気味。#3のフライロッドを重く感じてしまう。
動きが鈍くなっているのか魚がかかっても逃げられてしまう。
気分が重い。おもおもである。
時間だけが過ぎてゆく。もうこれ以上やっていると今日中に横浜に帰れなくなる。あと10分。

次のポイントは浅い流れだ。
でもこういうところに大きいのがいるんだよなあ、と根拠なくつぶやきつつフライを流す。


きた

引き寄せてみると、まあまあ大きなイワナ。
一美さんが喜んでくれるのがうれしい。

この後、狙った岩陰から小さいながらお腹がオレンジ色のきれいなイワナを釣り、今年の渓流釣りを終了した。



まともに釣れた魚は1匹だけ

さて

私の釣りは
どんなもんなんでしょう