「新幹線は早いね」
2008年9月11日(木)晴れ
9時15分、JR新幹線やまびこ41号は定刻通り、まさにぴったりと盛岡に到着した。交通機関が正確だと人間の方も正確に動かなくてはならずたいへんだが、まあ、ありがたいことである。
駅からレンタカー屋に電話をして場所を聞く。若い女性が応対に出たが、私が何を言ってもうれしそうに答える。改札は北と南のどちらを出ればいいんですか?と尋ねると、うひゃあとうれしそうな声上げていた。この人は店頭での応対も常に朗らか。東北の人というのは静かなものかと思っていたがどうも違うようだ。
車を借りて雫石を目指す。今日は雫石川水系のY川を釣る。
Y川に沿って国道が作られているので、釣りをしていても車の音が聞こえてくる。岩手まで来て不思議な感じである。
残念ながら魚はあまり釣れなかったが、きれいな川で過ごす時間はいいものだ。
少し時間があったので有名な葛根田川に行く。遊漁券を買っていなかったこともあるのでそのついでだ。
葛根田川には行ってみたが、渓流魚がいるとは思えないところだった。15分ほど竿を出して終了。後で知ったが葛根田川のポイントはずっと上流とのことだった。
八幡平まで車を走らせ、クボタロッジに宿泊。
今回の荷物はこんなもん。
最近はフィッシングベストではなく、
デイパックに手を加えて釣りに使っている。この日の1投目に来た殊勝なイワナ。 ちょっとサイズアップ。
これを釣った後にアクシデント。
老眼対策に買った拡大鏡にティペットがひっかかり、
川に落としてしまったのだ。
探してみたが見つからない。
以降、絶対にフライをなくさないよう慎重に釣った。
今や拡大鏡は生命線だ。
2008年9月12日(金)土砂降りのち晴れ
夜半から豪雨となった。
今週の天気は安定しているという予報だった。なぜ私が釣りをしようとするとこうなるのか。
今日はクボタロッジのご主人が近くの川を案内してくれるということだったが、この雨ではフライがどこにあるかわからないだろう。少し様子を見ることにする。
10時ころになって少し雨足が弱まったので、ご主人に場所を教えてもらい一人で釣りに行く。宿の近くということだったので里川をイメージしていたが、そこはりっぱな渓流だった。
釣りの方は水温が変わりすぎたためか(あるいは技術的に問題があるのか)魚の反応が悪く2匹のみ。でもたいへんいい川。釣りにはうらやましい環境だ。
夕方はずっと下流部に入る。ここでも反応は悪かったがニジマスを釣ってびっくり。近くの養魚場から逃げ出したやつとのこと。脱走兵の末路はどんなものなのか。聞いてみたが答えはなかった。
2008年9月13日(土)晴れたりくもったり
今日は盛岡釣行最終日。そして3連休の初日だ。情報によると釣り人が大挙して岩手に押し寄せてくるそうだ。
どこに行っても人いるだろう。それならばということで、だめもとで超メジャー河川D川を釣ることにした。ご主人に場所を教えてもらって出発。
D川は先般の地震による土砂崩れで道が一部ふさがれており、車を手前に止めて入渓点まではしばらく歩かなくてはならない。暑い日差しが降り注ぐ中、一人でてくてくと進んでいく。
ここは地熱発電所もある温泉地。硫黄の匂いがする。歩いて呼吸が荒くなってくると、この匂いがちょっとつらかった。
釣果はびみょうだった。
数はそれなりに出るが型が小さい。ここは絶対大きいのがいるはずと確信するポイントからも、どひゃーっと小型のイワナがドライフライにアタックしてくる。途中からは小さいのが来た時には合わせないようにしたが、それでも釣れてくる。釣ってしまうとドライフライがぐったりとして、浮力がなくなるのが悲しい。
しかしながらD川はスケールの大きな美しい川だった。またいい季節にぜひ来たい。来たい。来たいよう。
などと感動していると、帰りの時間が迫ってきた。急いで川を下り、車に戻って着替え、荷物をまとめ、近くの温泉で汗を流し、盛岡まで車を飛ばしてなんとかレンタカーの返却時間に間に合った。
やれやれ。
新幹線に乗って、駅弁を食べながらビールを飲むとやっとほっとした。
眠い。
目が覚めたら家に着いてる
っていうのがいいな。
こんなサイズがたくさん釣れる。 広く落差のないフライ向きの川。
山肌から噴き出すお湯。
渓の中でも硫黄の匂いがするところがあった。
今回、宿泊したのは八幡平にあるクボタロッジ。
オーナーは元シェフとのことで、食事はすばらしい。
釣りのアドバイスもていねいにしていただけた。
右は入口の黒板に書いてある、今年に入ってお客さんが釣った30センチ以上の記録。
上から5番目、6番目は見るのがつらい。
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