「二度あること
2010年6月10日(木)くもり一時雨
おやど風来坊にあった掲示物。
スマイルマークのマグネットで留めてるのがいい


ひざが痛いのである。
先日のサッカーで左ひざを痛めたらしい。階段を登ったりすると、痛いというより疼くのだ。
まあ、これまでサッカーやったりフットサルやったりMTBで坂から転げ落ちたり渓流の岩にニードロップをしたり
ひざには悪かろう
少しおかしくなっても仕方ないかな
でも情けない

K川に入る。
久しぶりに渓流らしい所での釣りだ。ひざのこともあるが、ちょっと足元がおぼつかない。
バランスを崩して踏みとどまろうとしたら、そこに足場はなく、ウォータースライダー状態で川に突入した。
釣り始めて3分。
まだ道から離れていないので、誰かに見られているのではないかと余計な心配をする。

それから30分後
再び足を滑らせ川に突入する。ウェーダーにも水が入ってとてもいや。

通らずに出る。ここはへつっていくのだが、3回目の水没はいやなので、今日のところはおとなしく引き返す。
しかし川を下ると岩を乗り越える時にひざが痛くなってしまう。休み休み車に戻った。

ウェーダーを脱いでいると急に雨が降り始めたので、あわてて釣り道具を車にしまう。
おなかがすいたのでそばを食べに行くことにした。この辺りは地元でソバを栽培しているせいか、けっこうおいしいのだ。
おいしく食べ終わって、再びK川に向かった。午後もここで釣りをしよう。

車を走らせていると車の屋根の上でカタカタと音がした。次の瞬間、車の後方でガチャンという音。
一瞬の出来事だったが私はすべてを理解した。
いけね

フライロッドを屋根の上に乗せたまま走っちゃった!

車を脇に寄せ、後ろを見ると道路の真ん中にフライロッドが落ちており、さらに向こうから1台の車がだーっと走ってくるではないか。
車から降りてダッシュ。思い切り両手を振り、さらにフライロッドを指差した。
最初は何事かと思った後続車も事態を理解、5mくらい手前でなんとか止まってくれた。
あぶねーところだった。
しかしフライロッド何ともなかったが、フライリールのハンドルがとれてしまった。辺りを探してみたがハンドルは見つからない。実用上問題はないが、何とも情けない姿になってしまった。
まいったなあ。

今日の釣果は午前中にヤマメ1匹、午後にイワナ1匹。ヤマメはりっぱでしたね。
時間帯によっては口も開けられないくらいのハッチ(水生昆虫の羽化)があったが、フライに出る魚は少なかった。真新しい釣針や餌のパッケージが河原にぽつぽつと落ちていたので、先行者がいたのかもしれない。

今日から風来坊に2泊する。







2010年6月11日(金)晴れ


昨日は2回も川に落ちたので、腕時計に水が入ったらしく、ガラスが曇ってしまっている。それでも時計はけなげに動く。
フライリールも修理しなくちゃいけないけど、時計も防水性のいいものに変えた方がいいかなあ。

今日は風来坊のオーナー一美さんとG川へ行く。
G川は昨年の9月、一美さんとたくさん釣ったところだ。一美さんは「2匹目のドジョウ」と言ってうれしそうである。
G川に着いてみると、草むらにカモシカがいる。本当にカマキリがいるがごとくいるのである。カモシカは太っていておいしそうだ。狩猟が禁止されているためか、カモシカはあんまり人を恐れない。走っていくカモシカを見ながらいろんなことを考える。

天気予報によると今日は真夏日になるのだそうだ。G川は広い川なので日影が少ない。これは暑いぞ。
そのせいか、やはり2匹目のドジョウは留守らしい。イワナはぽつぽつ釣れるという感じ。ただ、釣れればそれなりのサイズである。
イワナは巻き返しからよく出た。ただ、巻き返しだけにイワナがたくさん付いていたのか、それとも川が広いので我々が他のポイントを特定できなかったためなのか。それは不明。

夕方近くになって、私は木の枝にフライをひっかけた。フライロッドを軽くあおると、ふにゃっとした手ごたえ。

フライロッドが折れてる!

昨日、車から落とした時に傷が付いてたんだな。
折れたのが脱渓点近くだからよかったが、釣りの始めに折れていたら貧血ものだ。不幸中の幸いである。
しかし、まいったなあ。

今日のG川は木の葉などのごみが多かったが、夕方になって濁りがひどくなった。雪解けなのか、雨が降ったためか、がけ崩れか。
あまり釣れなかったのは、そのせいなのかな?

一美さんと車に戻り、カモシカを蹴散らしながら風来坊へ戻る。














2010年6月12日(土)晴れ


風来坊のお客さんのTさんと一美さんの3人でZ川に行く。
Z川にしたのは、ひざが痛いので帰り道は楽なところがいい、と私が訴えたためである。釣れなかったらどうしよう。

Z川の駐車スペースに着くと、一美さんの携帯電話に奥様から連絡。カモノハシがデジカメを忘れていったとのこと。
ひざが悪いだけではなく、ボケも入ってのではないかと一美さんが心配する。
今日の撮影は携帯電話ですることにしよう。なんたって防水だもんね。

Z川は虫がたくさん飛んでいた。イワナはときどき釣れるという感じ。でも3人で釣っているのだからそれなりのペースだろう。
一美さんは今晩のお客さんを受け入れる準備のためにお昼で帰ってしまった。午後はTさんと2人で釣る。

イワナを釣りあげたのでランディングネットで掬った。それから魚の写真を撮り、先行しているTさんを追った。
その時、背中に違和感を感じて手をやると、あれ?

ランディングネットがない!

さっきイワナを釣ったところまで戻ったみたがない。
通ってきた道も見たがない。
どうやら背中の金具から外れて川に流れてしまったらしい。
ひえー
このオフシーズンに作ったばかりだったのに。
まいったなあ


午後はなかなか調子が出なかったが、3時くらいから食いが立ってきて続けて釣れるようになった。
最後の淵でTさんがいいイワナを釣った。まだいるかもしれませんよ、と言われて私がフライを投げると見事に釣れた。さらにTさんが1匹。さらに私が1匹。そしてTさんがもう1匹かけたが、これは惜しくもばれてしまった。
一つのポイントから5匹。Tさんと二人でけらけらと笑う。

今晩、風来坊へ泊るTさんはさらに別な川へ釣りに行かれた。

私は風来坊へ寄って借りたフライロッドを返し、露天風呂に入ってから帰ることにしよう。