「帰る所
2011年5月26日(木)くもり
仕事が終わってから東北新幹線で郡山まで行きレンタカーに乗る。
郡山から裏磐梯まで1時間はかからない。
おやど風来坊に着いたのは夜10時近く。それでも一美さんと奥様が出迎えてくれた。
ビールを飲みながら近況をお聞きする。

お二人の姿がひどく懐かしい。

2011年5月27日(金)くもり


どうせ雨だろうと思って窓を開けるとくもりだ。
今日は他のお客さんと一緒に釣りに行くとのこと。8時頃、YさんとKさんがおやど風来坊にやってくる。お二人ともウェーダー姿。朝6時頃から釣っていたそうだ。
2台の車に分かれてK川に行き、YさんとKさんには中流に入っていただき、私は一美さんと上流に入ることにした。
久しぶりのフライフィッシングなので、支度にもたついてしまう。

今日はハッチは盛んだが魚は釣れない。ドライフライを流すとものすごい勢いで魚が出るが針がかりしない。あるいは針がかりが浅くてばれてしまう。
一美さんがここのところ雨が降っていないと言っていた。魚はイラついているのかも。

「先週は爆釣だったんですが。」
と一美さん。


約束の時間になったので集合場所へ行く。YさんKさんも同じような状況だったらしい。
一美さんは夕食の支度をしに戻ると言うので、私がYさんとKさんを下流の方へ案内する。
魚のフライへの出方はますます派手になりこちらも熱くなる。
しかし釣れない。

ウェットフライ(水に沈めて使う毛鉤)で釣ってみることにした。自然渓流では初めての試みだ。フライはオレンジパートリッジ。
沈んだフライは見えたり見えなかったり。テンカラの人たちはこういったやり方であたりを取るんだよなあ、などと考えつつ数投。
ピックアップしようとすると手ごたえがあり、ヤマメがかかっていた。しかし残念なことに合わせが甘いのでばれてしまう。
気を取り直して次のポイントへ。
ここでも手ごたえあり。思いっきりラインを手繰るとイワナが釣れた。
初ウェットフライで初釣果だ!
素人の私がやって釣れるのだから、やはりこういった渋い時にも水面下の釣りは有効なのだ。

Yさんが立て続けに2匹ばらしたところで終了。
おやど風来坊へ戻る。
ウェットフライでの初釣果

2011年5月28日(土)くもり


起きてみるとくもり。
雨が降っていない。

この気圧配置で、

カモノハシが釣りに来ているのに、

降らないなんて



YさんとKさんをどの川にお連れするか一美さんに聞かれる。K沢の真ん中より下ならいけるのではないか、と思う。
お二人をK沢に案内した後、一美さんと二人でT川へ行く。
しかし状況は昨日のK川と同じ。フライには出るが釣れないのだ。しかし反応があるので飽きはしない。
一美さんは何匹か仕留めるが私はやっと1匹。
どうすれば釣れるのだろう?これ以上ゆっくりフライは流せない。花火のように魚は飛び出るのだがかからないのだ。
一美さんが笑っている。


脱渓点まで来てしまったのでおやど風来坊へ戻る。
私は偵察がてら一人でZ川へ行くことにした。
Z川でも見事なまでに状況は同じだ。水温も他の川と同様11度くらい。どうもこ川ごとの特性ではないようだ。今、この辺の川はみんなこうなのかもしれない。
ヤマメを1匹釣って終了。

おやど風来坊へ戻る。
フライに出ている魚が小さいのかな?

2011年5月29日(日)雨

雨だ。
こうでなくてはな。


今朝も風来坊に泊まっている東日本大震災の被災者の方たちと食事をする。
一美さんが新しい川へ行ってみようと言う。情報源は川のそばの商店のご主人とのこと。
「あまり釣り人がいなくて、フライ向きの川だそうです。」
一美さんの目が輝いている。大きな魚がいるとか、毎回爆釣だとか、そういう話ではないのだが一美さんは乗り気である。上達するためにはこういった前向きな姿勢が大事なのだろうと思う。
おやど風来坊に泊まっていたYNさんと3人で釣りに出かける。

10時頃、Y川支流T川に到着。地図で見た時は里川かと思ったが、けっこう山の中である。
林道が川に近づいているところに車を止めて入渓する。
一美さんのドライフライに数回魚が出るが釣れない。雨の中、嫌な予感がする。

私の投げたドライフライにすーっと魚が寄ってきて、また戻ってしまう。じっと見ていると今度はライズ(水面の餌を食べること)した。
もう一度フライを投げると魚が静かにくわえる。合わせるとかかった。
今日のファーストフィッシュは私だ。きれいなイワナ。
この辺から少しずつ釣れるようになった。釣れる魚は全てまあまあのサイズなのでとても楽しい。
けっこうな勢いで雨が降っているので水がだんだんにごってくる。にごりのせいか大きめのフライに反応がいいようだ。
苦手な堰堤下でも1匹釣ることができた。
本日の初釣果 「このレインウェアは水が漏るので着ても意味がない」
とぼやく一美さん。
前から言ってるけど、買い替えないと死にますよ。
















時間だ。

一美さんに猪苗代まで送ってもらい、そこからレンタカーを運転して郡山駅に向かった。