「魚と妖怪
2011年7月9日(土)晴れ

民宿「わらべ」で11時まで仮眠。
昨日は老眼天空本舗の倉上亘さんに夜の9時に家まで迎えに来てもらい、さらにHさん、Mさんをピックアップ、そのまま東北自動車道を一気に北上して朝7時に岩手県は遠野にあるわらべに到着したのだ。


遠野

魚と妖怪がたくさんいる地


おやど風来坊の一美さんにも話を聞き、一度行ってみたいと思っていたところ、倉上さんが遠野で佐藤成史さんのFFスクールを開催するとのことだったので申し込みをした。さらにちゃっかりと車に便乗させていただいたのだ。
11時半から受け付け開始。その後、地元で木製のフライボックスやランディングネットの制作をしている鈴木晶さんの案内でT川へ行く。
生徒は8人。4人ずつのグループに分かれて片方のグループが佐藤さんに教わっている間、別なグループは違う場所で釣りをするというやり方だ。
佐藤さんからはラインにスラックを入れ、フリッピングでフライラインを上流側に送ることでドライフライをナチュラルドリフトさせる方法を教わる。
難しいね。

寝不足でもあり、夕食で酒を飲んで倒れるように眠る。

 左上:佐藤成史さんのデモ
 右上:FFスクール風景
 左:私の釣ったイワナ


2011年7月10日(日)曇り時々晴れ
朝食後、T川へ移動(昨日とは別な川)。FFスクール2日目。昨日と同じやり方でスクールは進む。
佐藤さんから講習を受ける人、別な場所で釣りをする人。その送り迎えで鈴木晶さんはたいへんである。まさに獅子奮迅とはこのことであろう。
ありがとうございます。

今日は事前のアンケートに書いておいた巻き返しでのフライの流し方を佐藤さんから教わる。
普段、自分がやっているティペットをカーブさせて着水し、ドラグを防ぐというやり方とは少し異なり、巻き返しの中にスラックをたくさん入れる方法だった。なかなか素晴らしい手法で感心する。
昨日、佐藤さんにアドバイスを受け、ティペットを少し長くしたのも良かった。

他の人が講習を受けている間、先ほど佐藤さんから教わったことをしばらく復習してから、上流に進んでいくと倉上さんがいらした。倉上さんは世話役なので佐藤さんの講習の状況をじっと見ていることになる。
倉上さんは少し木が覆いかぶさっているような川でテンカラを行う際の方法を話してくれた。しばらく熱心に説明してくれていたのだが、説明だけでは足りないと思われたのであろう、やにわに背中に刺してあった3.3mのテンカラ竿を引く抜くとすばやく仕掛けを作り始めた。
「狭い場所でやる時には、ばか(竿より仕掛けが長い部分)を出そうなんて欲張ってはいけない。基本的にラインの長さは竿と同じ。毛鉤をひっかけやすいからはりすは1.2号がいい。
竿を真上に振れないような場所ではサイドキャストします。サイドキャストをする時には最後にちょっと竿先を上げるのがコツ。こうするとうまくターンオーバーする。」
倉上さんは何回もキャストして見せてくれる。うまい。なぜか倉上さんのデモはポイント攻略に移った。
「この場所ならここがポイント。」
すばやく毛鉤を打ち込む。基本的にフライフィッシングとポイントは同じだが、毛鉤を落とす場所と流し方が少し違う。
さらに倉上さんは上流に進みながら解説をしてくれる。
「このポイントならイワナ。ここはヤマメだな。」
急遽始まったテンカラ教室。私はたいへんためになるのだが、他の生徒さんやわらべの方はあっけにとられている。
無理ないね。
このままテンカラ教室がどんどん進み、上流にいる佐藤さんを追い越すのではないかと思われたが、残念ながらFFスクールの終了の時間となった。

閉会式の後、いったんわらべに戻り、別な場所へテンカラ釣りに行っていたMさんとも合流し、猿ガ石川の本流へ釣りに行く。
最初の場所は魚の反応がなかったが、2度目の場所ではイワナを2匹釣ることができた。ヤマメもフライに出たが、こちらは釣ることができなかった。
猿ガ石川本流は流れが強い。転ぶとちょっと危ないね。




2011年7月11日(月)晴れ
FFスクールは昨日で終わったが、jけっこうな人数がもう1泊することとなった。
朝4時、倉上さん、Mさんが元気に起きだし、「朝練」と称して釣りに出かけた。私も行きたかったがなんだか腹具合がおかしいのでそのまま寝る。しばらくして調子が良くなったので、ウェーダーを履いて宿の裏を流れる猿ガ石川に釣りに行く。今日は1日テンカラをすることに決めていた。
しばらく釣り登っていくがさっぱり反応がない。それでも振り込みの練習と思ってがんばって進んでいく。
倉上さんとMさんが帰ってくるのに出会う。倉上さんはヤマメ、イワナを1匹ずつ釣ったそうだ。
さすが。

朝食を摂った後、倉上さん、Mさん、フライのAさんとK川へ行く。
ところがこの川がけっこうなボサ川でテンカラには少し狭い。おまけに梅雨明けしたとかでものすごく暑いのだ。
昼までやったがAさんがフライで1匹釣ったのみ。
あきらめて帰ることにする。

往復共に倉上さんが一人で運転してくださった。
ありがとうございました。
 旧日本軍っぽい倉上さん。
 このスタイルが一番涼しいのだそうだ。