「二兎」
2017年3月2日(木)曇りのち雨
3月になると
渓流やら湖やらが解禁となって
それに釣られて出かけていくのもいかがなものかと思うが
現実には芦ノ湖の白浜に突っ立ているのである。

芦ノ湖は今日から通常解禁。6時半に解禁のホーンが鳴った。
昨日は特別解禁だったので、さぞかし巨大なニジマスやらブラウンが釣れたのだろうと思う。
だから
今日は昨日釣れなかった巨大なのがうようよいるに違いない
と考えるか
だから
今日はルアーやフライにすれてしまって釣れないに違いない
と考えるか
大きく違うところだが、だいたい釣り人が考えることは決まっている。

人生、ポジティブにいかないとね。



今日のロッドはLOOPのXACT7130-4MF。
ランニングラインの先にType2のシューティングヘッドがくっついている。
これをアンダーハンドキャスティングで投げるのだ。
アンダーハンドキャスティングについては、当然のことながらTIEMCOの近藤さんのスクールに参加した。
アンダーハンドキャスティングは見ていると簡単そうだが、なかなかに難しく、フライラインがのたうつばかりである。
それでも何回か練習するうちに前の方に飛ぶようになってきた。

問題はある。フライラインのループが見苦しいのである。
近藤さんはもちろんのこと、他のスクール参加者の方たちはしだいに美しいループを描くようになるのだが、私のは見苦しいままなのである。
TIEMCOのスタッフの方がやや首をかしげながら
「うーん・・・距離は出ているし・・・リーダーもターンオーバーしているので・・・釣りにはなるのではないでしょうか・・・」
と言うと近藤さんが
「いいですね!」
と言う。もっとも近藤さんはいつでも明るく、「いいですね」と言ってくれるのだが。




タックルをセットし、フライをくっつけて、いよいよキャスティングである。習ったことをもう一度思い出す。

リフト
ボディターン
ハーフサークル
ドリフト

シューーーーーーート

世界一見苦しいループを描いてフライラインが飛ぶ

その姿は蛇踊りのごとし!


ときおりマスが背中を見せる。特に何かがハッチしている様子はなく、小魚を追い回している様子でもない。
姿を見せた方向にウーリーバーガーを投げていると、急にフライラインがリトリーブできなくなった。
あれ?
もう一度引くと重い。魚だ。焦ってロッドを立てる。沖合でごぼんと魚が姿を見せる。
大きい!
と思ったら、ばれてしまった。

ああ、今日、唯一のチャンスだったかもしれないのに。



しかし、今日は二度目がやってきた。

あたりがあったので、今度は慎重にフライラインを引いて合わせる。かかった。
重い。これは重い。
余分なフライラインをリールに巻き取り、リールのドラグを効かせる。
それにしてもものすごく重い。
ニジマスではないな、と思ったのだが、釣れたのはまな板のようにでかいニジマス。
うれしい。

このあたりから雨が強くなった。それほど寒くはないのだが、手がかじかんでしまってしょうがない。
撤収して、伊豆の河津川へ向かう。




2017年3月3日(金)晴れ


河津温泉の宿で、鶯の声を聴きながら目覚める。
昨日から夜半にかけて結構な量の雨が降った。天気はいいようだが釣りの方はどうだろう。

河津七滝出会茶屋で釣り券を購入。今日はドライフライで渓流釣りだ。
暖かく水温は10度。カゲロウも飛んでいて期待が持てる。

持てたのだが、魚は一向に反応しない。
一回場所替えもしてみたが、ハヤがフライを見に来ただけで終わった。

雨が冷たかったからなのか、下手だからなのか。


考察はしない。