「信じて」
2019年7月20日(土)雨から脱出して曇り
 暖かく湿った空気が流れ込んでいるので、川面にもやがかかる。


おやど風来坊で予定されていた陶芸教室が諸般の事情で中止となった。

参加を予定していた陶芸教室がなくなれば、ただ釣りをするのみである。
おやど風来坊のオーナー一美さんと山形のT川へ行く。
台風が日本に接近していることもあり心配なのだが、根拠なくきっと大丈夫、という判断のもと小雨の中、川に入る。

一美さんがイワナを1匹釣り、私が1匹ばらしたところで土砂降りになった。
川が濁ってきたので焦って川から上がる。急な入渓点をよじ登るのでたいへんだった。


びしょぬれになり、スマホの天気予報を見る。すると雨雲のど真ん中にいることが判明。
「南の方は降ってないですね。」
「そうですね。」


こういう会話は出かける前にすべきだろう。



別な川に入り直したが、先行者がいたためか一美さんがヤマメを1匹釣ったのみ。
私はボウズになってしまいました。


おやど風来坊泊。




2019年7月21日(日)曇り
 朝の散歩。
 お腰につけた熊よけスプレーが怖い。


今日は第49回 裏磐梯火の山まつり」があり、宿泊者も含めて花火を見に行くので、早めに宿に戻らなくてはならない。
距離的に近いK沢に一美さんと釣りに行く。

ここはおととしの台風でかなり渓相が変わったとのこと。
一美さんもまだ最上流部には行っていないそうなので、そこを釣ってみることにする。

入渓してみると、確かに最初はずいぶんと荒れ果てた感じだったが、遡るにつれて以前のままのところが増えてきた。
やはり上流部ほど崩れないということなんでしょうね。

釣りの方は好調で、イワナがよく釣れる。
しかし一美さんは尺近い魚を釣るのだが、私にはあまり大きいのは来ない。
くやしい。
広い淵の流れ出しを狙う。こういうところには大きな岩魚がいるものだ。でも、足場の関係で流れ出しから2メートルくらいしか離れていない所から釣らざるを得ない。ドライフライをキャスト。
フライがうまく流れに乗り、すーっと流れ出しに差し掛かった。
すると、大きなイワナが水面に顔を出してフライに食らいついた。
懸命にあわせたのだが、なにせ距離が近すぎる。いったんは鉤がかりしたものの、ばたばたっとイワナが暴れると外れてしまった。


「だめでしたか。」
と一美さん。

「だめでした。」
と私。


おやど風来坊泊。




増水のためにめくれ上がった苔。
けっこう分厚く生えている。
 一美さん、そこで釣ってると危ない。
 空気が生暖かいので、カメラのレンズが曇ってしまう。

2019年7月22日(月)曇り
FlyFisher9月号に一美さんが取材を受けた記事が載っている。
秋元湖に流れ込む川は、あの原発事故以来ずっと禁漁だったのだが、放射能の影響がなくなったとのことで今年から解禁になった。それがFiyFisher誌に取り上げられたのだ。
うれしい限りである。
それでは、ということで解禁になった大倉川に一美さんと釣りに行く。
大倉川は開けた川で、フライフィッシングに好都合。ここはひとつでかいのを釣って掲載し、大倉川に多くの人に来ていただこうと思う。

川に入ってみると、微妙に濁っている。透き通ってはいるものの、なんだか緑っぽい。
しかも少し泥臭いにおいがする。

いやな予感は的中し、私が1匹ばらした他はあたりもなし。
元気なく今回の釣行を終了した。



皆さん信じてください。
大倉川にはヤマメもイワナもいます。
来てね。



じゅんさいの収穫。
体験もできるそうです。