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「米子沢」
2006年8月21日(月)くもり時々小雨
朝4時半起床。荷物をまとめて「アンティーズ・ハウス」を出発する。
今日は「森と水」の沢登りに参加する。行き先は米子沢(こめこさわ)。登川に注ぐ沢で、ここを遡行して巻機山(まきはたやま)まで行くのだ。

昨晩おかしくなった体調が心配だったが、今朝になってみると特に悪いところはなさそうだ。
しかしながらコンビニで食糧を買ったが朝食は食べる気にならない。無理やりサンドイッチ、ウィルダーインエネルギー、ヨーグルトドリンクを詰め込んだ。
集合時間まで間があるのでコンビニの前で呆然としていると本日のガイド三井さんの車がやってきた。
やあやあと挨拶する。三井さんは元気そうだ。
なにかあるとまずいので、昨晩体調が悪くなったこと、あまり食べていないこと、今朝は特に具合の悪いところはないことを三井さんに告げておく。

集合場所である塩沢駅に向かう。ここで参加者の一人MDさんの車と合流。
さらにそこから移動し、もう一人の参加者であるYDさんをピックアップ。登山口へ向かった。

沢登りはすごくおもしろかった。
何回か三井さんにロープを出してもらったが、講習会は別にして初めての体験である。ヘルメットやハーネスって偉いんだ、とつくづく思った。
滝を登るのはおっかなかったが爽快だ。有名なナメもよかったし、源頭部もきれいだった。
ただ、腹が減らない、のどがやたらと渇く、ものすごい勢いで汗をかく。こういった自分の体調が不気味であった。

米子沢は初級者向きと本に出ていたが、登り始めてから三井さんに聞くと遭難者は毎年出るとのこと。
「初級者向きだということで油断するんですよ。」
「初級者だけで来ちゃうんですか?危ないですね。」
「初心者と初級者は違うんですよ。初級者はけっこういろんなところへ行きますよ。カモノハシさんも立派な初級者ですよ。(と私の肩を叩く)」
「はあ」

登山道に出た後は非難小屋で靴を履き替え、空身で巻機山山頂まで行ってきたが、このへんから足がなんだかおかしくなった。
下山の際は皆さんについていけず、荷物を分担して持ってもらうなど多大な多大なご迷惑をかけた。
申し訳ありません。
車止めに駐車して出発。
左は紅一点YDさん。
沢の下流部は伏流になっていて水がない。
そこでヘビの抜け殻を発見。
持っているとお金が貯まるということで持って帰る。
来年あたり森と水が上場していたらどうしよう。
最初の滝を巻いた後はこんなところをゴリゴリ登っていく。
難しいところはロープ。
でも黒部にも行った事がある
MDさんは楽勝。
YDさんとMDさんは山岳会の方。
ど素人カモノハシが先頭を行く。
いいのか。
三井さんがロープをセットする間、我々はハトのように岩壁で待つ。
カラビナを打つ音が響く。
私が
「あの音を聞くと不安です。」
と言うとYDさんが
「あれは安心の音ですよ。ロープを使えば落ちないんですから。」

でも三井さんの気が変わって打ち込んでいるのがカラビナじゃなくて
つまようじだったらどうしよう。
心配である。
スノーブリッジの残骸。
三井さんのリクエストで記念撮影。
それにしても三井さんはこういうものがあると
必ず私を行かせる。
何を期待しているのだろう。
下を見ると
高くないですか?
上を見ても
高くないですか?

ナメまで来るとガスが出てきた。
ナメはところどころよくすべる。気をつけないと下の方まで滑落してしまう。

右は足元が滑って身動きできなくなっているカモノハシ。
右手がむなしく空をきっているのがわかる。
ボルダリングジムでのトレーニングは
予想以上に効果があった。
特に手の使い方は格段の進歩。

でも2回ばかり危ないところがあった。
気をつけんと。
遭難したんじゃ

ないですよね
源頭部。
きれいなところだ。
晴れていればもっと良いということだったが、
ガスが渦巻いて迫力満点である。
ちょっと藪をこいで登山道に出ると非難小屋。
昨年建て替えたばかりだそうですごくりっぱ。
食料さえあれば住める。
非難小屋でハイキングシューズに履き替え
巻機山山頂を目指す。
疲れた割には山頂での滞在時間は短い。
「登山はこんなもの」
と三井さんが笑う。

実際の山頂(もっと高い所)は少し離れた場所にある。
帰りの登山道から見える米子沢
あそこを遡行したんだ。









写真の一部を「森と水」から提供いただいています