2006年8月19日(土)晴れ
「異常気象
あつい

あ  つ  い

あ   つ   い

40度?

どうなってるのこれは?



8月21日(月)に「森と水」のガイドツアーに参加することにした。行き先は魚野川水系登川支流米子沢(こめこさわ)。沢登りである。
当初は前日の夜に現地に入ろうと考えていたが、せっかく新潟に行くんだから、ということで8月19日・20日は釣りをすることにした。
8月中旬で釣りになるのかと心配したが、現地のペンション「アンティーズ・ハウス」にメールで問い合わせると、夏でも水温の低い川があるので大丈夫という丁寧な返事をいただいた。

まずは魚野川水系G川支流のR沢に7時頃に入る。R沢の支流は沢登のルートとしても有名なところだそうだ。
R沢に入るには登山道から分岐している踏み跡をたどる。ところが私は踏み跡がわからず、というか踏み跡は見つけたのだがそれだとは思わず、登山道をずっと登ってしまった。あまりにも川から離れたのでおかしいと気がつき、戻って先ほどの踏み跡をたどると程なくR沢に出た。かなりの体力消耗である。

R沢は広く、なかなか釣りやすそうである。
ところがタックルをセットしてドライフライで釣り始めるとたくさんのアブがいきなり私の回りを飛び始めた。
アブを追い払い追い払いしながら釣るが、魚の気配はない。
水が異様に冷たいのである。
しばらく上流に向かうとアブはいなくなった。
やれやれと思っている私の目の前に現れたのは

スノーブリッジ

私を威嚇するようにしゅうしゅうと煙を吐いている。巻けないこともなさそうだったが、一人では危険だろうと判断し、この沢はあきらめて引き返すことにした。
すると再びアブが集まってきた。陽が高くなったせいかものすごい数である。
やばいぞこれは
私は踏み跡へ急いだ。しかしながら土手は登りにくく転げ落ちてしまう。その動きがアブどもをさらに刺激するのか、わんわんとすごい騒ぎである。

「くまけけけけ」
「わんわんわんわん」
「くまけけけけけけけけけ」
「わんわんわんわんわんわんわんわん」


必死で踏み跡に戻った。足場が悪いので走るわけには行かない。30メートルくらい進むとやっとアブどもはいなくなった。
2箇所かまれてしまった。

次にG川を釣ってみた。川沿いの林道を歩いて入渓場所を探したがとにかく暑い。
かなり上流で小さなイワナをやっと釣ったが、もはや飲み水もなくなり午前の釣りは終了した。

車の温度計を見ると40度。どうも異常気象のようである。
日陰を探したがどこにもない。やっと高速道路の下に車を止めて一息つくことができた。
このイワナはドライフライを見に来て帰ってしまった。
もう一度ドライフライを流すとゆっくり浮かんできて静かにフライをくわえた。
あんまり動作がゆっくりなので、また見に来ただけなのかと錯覚したほど。




夕方になるのを待ってZ川へ行く。
夕方になればいくぶん涼しくなるかと期待したが暑さは変わらなかった。
小さなイワナ数匹とヤマメを1匹釣る。大きな魚はじっとしているようである。

この日はアンティーズ・ハウス泊。
テレビのニュースでもこの異様な暑さが取り上げられていた。




2006年8月20日(日)晴れときどきくもり
「体調不良
釣れたのは稚魚1匹。朝っぱらからすごい暑さだ。
車の中にウェーディングシューズを置いておくと暑さでひどいにおいに。
早朝釣りに行く。
アンティーズ・ハウスのご主人に教えてもらった魚野川本流のポイントである。しかしながら川面を渡ってくる風は早くも熱風だ。ヤマメ、イワナを釣るにはちょっと無理があるだろう。
ヤマメの稚魚を1匹釣って朝食。
食べた後、なんだか頭がぼうっとするので昼までベッドでごろごろする。
17号沿いにあったラーメン屋さん。
繁盛していたので入ってみました。
すごく太い麺が特徴。大雑把な味でしたがおいしいです。
昼少し前に起き上がり、近所でラーメンを食べた後、秋には紅葉がきれいだという魚沼スカイラインを走ってみる。下の方よりは涼しいが、それでも30度ある。
あまりに暑いので六日町のジャスコに行って夕方まで涼む。通勤用の靴下を買ったり、おもちゃを見て過ごした。
夕方、昨日のZ川へ行った。

魚の反応はない。あっても稚魚である。
昨日、多少大きな魚がドライフライを見に来たポイントに来た。ここにフライを流してみるが今日はうんともすんとも。
昨日より状況が悪い。そう思ったとたんに集中力が切れ、どっと疲れてしまった。
くらくらと釣り道具を片付けてアンティーズ・ハウスへ戻る。

風呂から出て体重計に乗った私は「おや?」と思った。
昨日より1キロ減っている。
昨日も1キロ減っていたから2日で2キロ減ったことになる。
まあ昼はあまり食べなかったし、それにすごく汗かいたし・・・そういえばこの2日間、異様に汗をかいたなあ?

しばらく首をかしげて体重計の目盛を見つめていたが、夕食を食べに食堂へ行った。
昨晩と同じようにビールを頼む。そして料理を一口食べて妙なことに気がついた。お腹が空いてないのである。あれれ?
そして異変はいきなり来た。

全身から汗が噴き出したのである。あっという間にびしょぬれだ。汗がぽたぽたと床に落ちる。そして食欲はまったくなくなってしまった。
「なんだこりゃ」
明日は沢登りだ。喰わないわけにはいかん!と無理やりごはんを口に押し込むがどうしても食べられない。
頭がぼうっとしてくる。
これはますますいかん。
ご主人に食事が食べられないことを謝り部屋に戻ってベッドで横になる。しかし暑くてなかなか寝られない。

こんな調子で明日の沢登りは大丈夫なんだろうか。
まいったなあ
不安を抱えたまま、うつらうつら夜明けを待つカモノハシであった。


野外の想いへ続く